朝6時、マルセイユに到着する。
まだ街は動きだしていないようだ。
車内ではあまり眠れなかった。
しかしがんばって宿を確保しなくては。
荷物を担いで街を歩いてみるが、安宿はなかなかない。
やはり町外れのユースホステルに行くしか無いか。
仕方なく住所だけを頼りにそこを目指す。
それからだいぶ探し、やっとの思いで辿り着く。
早速レセプションでベットを申し込む。
しかしあっさり満席だと言われた。
なんてことだ。
ここまで苦労してやってきたのにすべて無駄になってしまう。
本当に部屋はないのか諦めきれずに食い下がったが、受付のおじいさんは無情にも部屋に引っ込んでしまった。
途方に暮れていると、となりに女の子がいるのに気付いた。
ハンガリーから来たと言う彼女も、同じく途方に暮れていたらしい。
英語に不自由ならしく、僕に他のユースに電話して予約してもらえないかと頼んできた。
マルセイユにここ以外にユースがあったのだ。
僕は喜んで電話してみた。
しかし残念なことに男性しか空いて無いと言う。
僕はまたもや必死に食い下がったが駄目だった。
仕方なく男性一人を予約した。
彼女は残念そうだったけどユーロパスをもっているので駅で休むと言った。
ユーロパスとは全ヨーロッパの鉄道で有効で、あらゆる特典が受けられるパスの事だ。
便利なパスがあるものだ。
僕らはお互いの旅の幸運を祈って別れた。
またもや町外れのユースにやっとの思いで辿り着くと、そこは素晴らしく清潔だった。
修学旅行の子ども達が賑やかに走り回っている。
一泊93F。
まあまの値段だ。
なんとかベットが確保できたので、マルセイユの街に繰り出すことにした。
しばらく歩くと海が見えた。
地中海だ。
今回の旅で始めての海だ。
海を見ると何故か落ち着く。
自分を遥かに越えた存在は、心を穏やかにさせる。
今日はとにかく疲れた。
そうそうに宿に引き上げて休むことにした。
明日はマルセイユをゆっくり歩いてみようと思う。