列車が動き出す。
僕はいよいよパリを離れマルセイユに向かう。
夜行列車は静かに滑っている。
パリは素晴らしい街だった。
まるで音楽のようだった。
時には優しく、時には激しく。
いつもすべてが流れ行く。
とても自由に流れ行く。
本当に素晴らしい街だった。
パリを離れると、車窓の風景は急に暗くなった。
谷を越えているという実感が湧いてきた。
車内で中国レストランで買った量り売りの御飯と春巻きを食べた。
何故かフランスにいると中華ばかり食べている。
不思議と落ち着くのだ。
パリで一番安くて、お腹にたまるものと言えば間違いなく中華だ。
やはり中華はすごい。
なによりパワーがある。
僕はもう一度中国という国を見直さなくてはいけないかも知れない。
夜行列車はどんどん南を目指す。
僕はただ座って明日を待つしかない。
マルセイユが待っている。