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2001年4月20日(金)
朝7時に目覚めた。
気持ちの良い朝だった。
ホテルではパンだけの簡単な朝食が出た。
そしてすぐに次のホテル探しに出かける。
いろいろ当たってみるがやはり高い。
仕方なくガイドブックに紹介されている安宿に向かう。
「ALOHA HOTEL」
良い名前じゃないか。
早速地下鉄に乗り込む。
やっと交通の仕組みが分かってきた。
程なく見つけることができた。
ダブルルームで147F。
まあ良いか。
もうホテル探しはまっぴらだ。
ここに決める。
そしてすぐにノートパソコンを持ってアクセスできる所を探しに出た。
現地から日記をアップするのが今回の旅の最大の目的だ。
しかしなかなかうまく行かない。
インターネットカフェはたくさんあるが、持ち込みのパソコンはたいてい断られる。
しばらくしてやっと受け入れてくれるカフェを見つける。
インターネットというよりゲームセンターに近い。
暇そうな子ども達が画面の怪物と戦っている。
しかしいざ接続しようとすると問題が発生した。
渡されたジャックがいつもと違うものなのだ。
差し込んでつなげるには接続の初期設定が必要だ。
仕方なく一から設定を始める。
しばらく悪戦苦闘していると、ある重要なことに気付いた。

「ショルダーバックがない」
一瞬頭の中が真っ白になった。
「ショルダーバックがない!」
冷静に中のものを思い出す。

ガイドブック、英和辞書、電源コンセントアダプター、携帯傘、谷川俊太郎の詩集。
たいしたものでは無い。
しかし何よりショルダーバックそのものが一番大切なものだった。
以前チベットに行った時に買ったもので、6年間大切に使ってきたものだ。
チベットのおばあちゃんの手縫いの刺繍が大好きだった。
怒りが込み上げてきた。
しかし店内を見回すと向こうの机の下に僕の携帯傘が落ちているではないか。
すぐに店員を呼んで探してもらう。
するとトイレの中から僕のバックを見つけてきた。
おそらく悪い子どもが金目のものを物色したのだろう。
残念ながらチベットのぼろぼろのバックにはたいしたものは入っていない。
でも今思うと、チベットのバックが僕を守ってくれたのかも知れない。
僕は本当にこのバックを大切にしていたから。

何となくそう思う。 ショックだった。
僕はやはり無理をしているのでは無いか。
現地からインターネットで旅を報告するのは難しいのではないか。
そう考えると足取りが重くなってきた。

夜宿に戻る。
相部屋となったカナダ人のジョンと挨拶する。
とにかくアクティブな人で、下のバーでビールをおごってくれた。
そこには各国の若いバックパッカーが集っていた。
僕の好きなビートルズが大音量で流れていた。
すこし落ち着いた気分になる。
みんな楽しくがんばっている。
いろいろあるけど明日は来る。
ほろ酔い気分で床についた。






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