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奈良彩時記
chi-ka【フリーライター】
学生時代を奈良で過ごす。旅行会社勤務(東京)を経て、現在は大阪府在住。 海外へ行けば行くほど、自分が日本人であることを強く実感。 【旅たびNET】では偏愛する奈良を、また自らのHPでは海外の旅エッセイを綴る。 好きなものは、古代遺跡に美術工芸、雅楽など興味多数。
☆★ selmode cafe(旅エッセイが主のHP)
 
9月 〜采女まつり〜 2000.9.3 update 
浅葱色の幔幕の影に、ほのかな灯が揺れる。
いつもひっそりとして、存在すらつい忘れてしまいそうなの場所だけに、 今日だけは「特別」という空気が色濃く漂う。

毎年、仲秋の頃に行なわれるこのまつり。
「采女(うねめ)まつり」と人は言い、社のある猿沢の池のあたりは 着飾った人たちで一時、つややかな熱気をおびる。 その昔、時の帝の寵愛がうすれてしまったことを嘆き悲しみ、名月の夜、 この池に身を投げたという1人の采女。そんな彼女の死を悼み、社を建てて 慰めたのが始まりという。

夜、7時。闇夜にとけた池の上を竜頭鷁首の船が滑り出すと、あたりは一瞬、 虚をつかれたように静かになる。
秋草の花扇を背に、十二単の花使、迦陵頻、胡蝶といった舞楽装束をつけた 子供たちが、かがり火に照らされて浮かび上がる。

夜が深ければ、その分、彩りがさらに際立って惑う。
船はどこまで行くのだろうか?と不安になる。
ふだん見慣れたはずの猿沢の池が、この日ばかりは大きくなってはしないだ ろうか。遠ざかる楽の音を頼りに、船の在処を確かめずにはいられない。

竜の船が2周目を回ろうかという頃、まるで見計らったように月が顔を覗か せた。待ち望んでいた月に、場は一斉に湧き上がる。
空に月、池の上には管絃船。
絵に描いたような景色がゆったりと移ってゆく。

船が着き、最後の音が退いてゆく中、月はまたうっすらと霞み始めた。
これは采女に頼まれた、月の演出だったのだろうか。

◇采女まつり (采女神社)
9月12日(火)18:00〜 ※仲秋の日に行なわれるため、毎年日が変わる。
場  所: 猿沢の池そば (JR奈良駅、近鉄奈良駅下車。徒歩7,8分)
ポイント: よい位置で管絃船を見るには早めに着いておいた方がよい。船に乗る前、花使、稚児、楽人さんが三条通を東上してくるので、道行き行列に見とれてしまうと、池での場所取りが難しくなるかも。
■奈良 9月の行事
◇仲秋の日、「讃仏観月会」 (唐招提寺、新薬師寺)
※詳細は、奈良観光センター(0742-22-3900)などでお確かめください。
■美術館情報
大和文華館
開館40周年記念 名品展3 大和文華館の陶磁 (8/3〜9/24)
松伯美術館
上村松篁素描と下絵展ー本画に至る制作過程を追う(7/4〜9/17)
奈良国立博物館
お釈迦さま誕生 (9/2〜10/1)
奈良県立美術館
特別展 イギリス・フランス近代名画展(8/19〜9/17)
奈良市写真美術館
吉田昭二・畑沢基由「幻想模様」(8/22〜9/24)
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