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暮らすように旅をするパリ
とうこ【28歳。コミュニケーション&ジェンダー・スタディーズ専攻の大学院生】
趣味はサッカー観戦(Jリーグ発足以来ひたすらガンバ大阪を応援)・読書(贔屓のものかき はフィリップ・K・ディック、倉橋由美子、ミッシェル・ド・セルトー、萩尾望都、名香 智子等) 旅行も含めパリに来るのは今回で5度目。
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Vol.3 夜遊び 2000.11.13 update 
 さて、今回は夜遊び について。
【問】「パリの夜は本当に危ないのか?」
【答】「危ないといえば危ないし、危なくないといえば危なくない」

 なんとまあ、曖昧な解答でしょう。しかし、本当にその通りなのです。つまり、危険な目に会うも会わないも自分次第ということ。基本事項 さえ押さえておけば、夜のパリを楽しめるのではないでしょうか。

 さて、前回夏の風に誓った通り、夏期講習ではたくさんの友人ができました。そんなあ る日、「とうこ、あんたにサンバを教えてあげるわ!」と、友人のシルマラ(ブラジル娘) が言うので、おもわず「ありがとう」と返答したのが間違いの始まり。「ちゅうことで、 週末Boite(=ディスコ)に行くわよ!」と彼女は言うのです。「ちょっと待て。ディス コってあんた、あたしのこと何歳(いくつ)だと思ってるのよ。一晩中踊るわけでしょう?  あたしゃもういい歳なんだから、徹夜なんてムリムリ。」と、シルマラに訴えたものの、「大 丈夫。あんた、あたしより童顔じゃない。」などと無責任に応じられ、強制的に連れて行 かれる羽目に。

 メンバーは、ウルグアイ娘のマリアと中国娘のシンの計4名。行き先は マリア行きつけの店。彼女曰く「バーマン(=バーテン)がかっこいいのよね〜(うっと り)」。まあ、それは良い。そりゃあ、かっこいいバーマン置いてるだろうさ。店だって商 売なんだから。美形バーテンを置く。女性客がバーテン目当てに通う。その女性客目指し て男が集まる。そういうもんでしょう。と、説明しようとして、私はふと、かつて大手予 備校に勤めていた友人の台詞を思い出しました。「予備校ってヤクザな商売だよ。女子高 生集めるために、まずさ、顔のいい男子大学生講師を雇うわけ。でさ、女子高生たくさん 集まるとさ、それを目当てに男子高生がうじゃうじゃ登録に来るわけ」……パリのディス コと日本の予備校って同じ原理で動いているんですね。などと資本主義システムの巧妙さ に感動しているうちに、シルマラは強引に話をまとめてしまいます。しかしねー、シルマ ラとマリアが21歳、シンだって23歳だ。そりゃ、あたしだって23歳くらいまでは徹夜 で酒を飲むなどという芸当が出来たさ。しかし、23歳って、何年前だよ一体。と、遠い目 をしてみせるのですが、シルマラには通じません。

 夜11時に私の部屋で待ち合わせをし、4人そろって出発しました。今回行った店は、 5区MAUBERT MUTUALITE(モーベルミュチュアリテ) の近く。
 入り口の兄ちゃんがマリアを見てビズ(ほっぺにちゅ)をします。さすが毎週末通っているだけあって、マ リアは店の常連客とすっかり親しげです。我々も適当に挨拶などして、中に入ります。白 い石の壁で覆われた店内は結構明るく、バーカウンター&ソファがある飲み専用部分とダ ンスフロアーとに分かれていました。まだ時間が早いのか、踊っている人はほとんどいな くて、皆お酒を飲んでいます。早速我々も飲むことにしました。カウンターに向かうと、 「彼よ、彼」と、マリアが私に耳打ちします。カウンターの彼は、北欧系金髪碧眼……ま あ、かっこいいのかもしれませんが、私にはいまいちピンときません。

 飲み始めた私たちのところに、マリアの友人3人組が合流してきました。その内の一 人、マークと名乗る兄ちゃんが、「オレは1年間東京に住んでいた」と言うので話し始め ます。「どこに住んでたの?」「中野」、「日本語しゃべれるの?」「しゃべれない」、「え?  東京で何をしてたの?」「地震研究所で研究してた」。どうやら研究所ではすべて英語で通 していた様子です。彼が知っている日本語と言えば、「津波」だの「地盤層」だの、まあ、 地震用語のみ。しかも、国から派遣されていたため、家と研究所の往復はすべてタクシー だったとか。思わず殺意が芽生えかける私は、所詮ただの貧乏学生。マークくんは更に、 「いやあ、六本木は楽しかった(うっとり)」と、六本木の夜への追想へと落ちていきま す。なぜ、パリに来てまで六本木の話を聞かねばならないのでしょう……。

 そうこうする内に、徐々に客も増えてきました。時計を見ると1時をまわろうかとする 時間。しゃべりに花咲く我々のもとに、今度は別の青年が近づいてきます。「すみません、 日本人ですか?」と、彼はシンと私を見てフランス語で話しかけてきます。「えーと、私 は日本人ですが、彼女は中国人です」と答えると、彼は「実は僕日本語を勉強しているの ですが、少し会話しませんか?」と切り出してきます。ううむ、新手のナンパか? と思 うも、この青年かなり真面目そうです。引っ込み思案でおとなしいシンの友人として丁度 良いかもしれん! などと計算した私は、逆ナンパに走ります。で、会話を続けた結果、 彼はダビッドくんという名前で、グラフィックデザイナーだと判明。愛想も良いし、育ち もよさそうに見え、かなりの好印象。(この時の私は、やたら見合い話を勧めたがる町内 会のやり手婆の気持ちでした。)ということで、ダビッドくんにシンを預けて、残りの面々 はダンスフロアーへ。いざ、サンバを!

 しかーし。やはり、サンバは難しいのです。素人に、あの動きは不可能です。シルマラ は何度もステップを踏んでくれるのですが、私の動体視力ではついていけない速さなので す(……大げさ)。という訳で、あっという間にサンバ習得を諦めて、普通に踊り出す我々。 それにしても、先程の地震研究者のマークくん、イッちゃってます。踊り狂っています。 そらまあ、六本木の夜はさぞかし楽しかったろう……。

 1時間もすると、私の足腰はへろへろになり、シンとダビッドが語っているソファの方 へ退散することにしました。ダビッドくんは紳士的に会話を続けているようです。よしよ し。安心したわたしは飲みに走ることにします。カウンターでビールを注文していざ飲ま ん! とすると、視線。むむ? 見ると、インテリくさい兄ちゃんがじーっとこちらを見 ているのです。文学青年崩れのような繊細そうな兄ちゃんに弱い私は、思わずにっこり笑 いかけてしまいます。すると、「Salut!」と兄ちゃんが声をかけてくれます。これも語学 上達のためだわ! とか何とか理由をつけて、すかさず会話を開始。(まあ、実際のとこ ろ、語学学校では先生以外のフランス人と知り合う機会ありませんからね)
 兄ちゃんは27歳のサラリーマン。思ったとおりインテリ系で、映画と小説ネタで話がはずみます。うー む。趣味合うじゃないか。しかも彼は大学で歴史学をやっていたというのです。更に会話 が盛り上がります。ついでに酒もすすみ、気づくと口説かれ始めています。ひゃあ、どう しよう。わたわた。と、あわてる私。

 だがしかし、突然、フロアー中に、「Fuck You!」という声が響くのです。はあ? なんじゃい? と振り返ると、背後に人だかりが出来て いました。その真ん中で英語でわめいているのは……お前か、シルマラ……。仕方が無い ので、兄ちゃんに「ごめん。友人がもめているらしい」と告げ、私はマリアのもとに急行 します。「何があったの?」と聞くと、「シルマラがからまれているみたい」との答え。し かし。どう見ても、「シルマラがからんでいる」ようにしか見えません。時計を見ると、 すでに午前4時。そろそろ潮時のようです。ぶち切れているシルマラをつれて、我々4 人とダビッドくんの計5人は裏口から逃亡。ダビッドくんがタクシー乗り場まで送ってく れるというので、遠慮なくお願いすることにしました。「悪いねえ……」と謝ると、「いや、 まあ、僕は歩いて帰れるし」と、やはり良いヤツなのです。やはり私の目に間違いはなか ったと、夜道でひとり悦に入ります。

 さて。5分ほどでSaint Germain(サンジェルマン)大通りに出ました。タクシー乗 り場もすぐに見つかります。で、我々は流しのタクシーを拾うことにしたのですが、そこ でまた突然シルマラが、「記念写真を撮ろう!」と言い出すのです。制止する間もなくカ バンからカメラを取り出すと、シルマラはそれをダビッドくんに渡します。「撮ってね(に っこり)」。ううむ。マイペースな娘だ……。結局、ダビッドくんにさんざん写真を撮らせ、 我々はタクシーに乗り、私の部屋に戻ったのでした。部屋に戻って横になると、私以外の 3人はあっという間に眠ってしまいます。なんだよ、結局、私が一番元気じゃんか。と思 うも、体力温存に走った私は、実は勢いに任せて遊ぶことの出来ない年寄りに過ぎないの では……という悲しい疑惑が脳裏を横切る中、夜が白々と明けていくのでした。

■夜遊び
夜出かける場合、観劇、映画を見に行く、音楽を聴きに行く、友人の家に招かれる、友 人と飲みに行くなど色々なケースがありますが、やはり、夜の出かけによって、会話の実 践、友人を探すことなどが可能になります。安全確保だけはきちんとして、夜はぜひお出 かけしてみましょう!
■ 基本事項とは?いくつかあげることができると思います。
(1)
性別を問わず、とにかく独りきりでは出かけないこと。友人(アメリカ人、♂)は、 夜独りでメトロに乗っていて、ゆすりの集団に囲まれたそうです。もし独りでメト ロに乗らざるをえない状況が発生したら、できるだけ人がたくさん乗っている車両 を選んで乗るようにしましょう。
(2)
自分の利用するメトロの危険度を押さえておくこと。もし危険そうであると判断さ れる場合、午後11時以降の使用を避けること。(ただし、金曜、土曜の夜は夜遅く まで出歩く人が多いのて、午前0時までは乗ってもOKだと思います)例えばメト ロ1番線(パリの真中を横断している路線)などは、終電の時間まで常に混雑して いるので、いつ乗っても大丈夫だと思います。ちなみに、私の最遅(?)帰宅時間 は、午前1時15分。独りきりでメトロ1番線と9番線に乗りましたが、結構人が いて、怖いとは思いませんでした。
(3)
夜道を歩く時には、パリジャン気分で毅然と歩くこと。道端の兄ちゃんたちに声を かけられても返事をしたり、じーっと見つめ返したりしてはいけません。彼らはナ ンパ相手かけんか相手を探しているだけなのです。
(4)
タクシーで帰ることがあらかじめわかっている場合には、最寄のタクシー乗り場を 事前に確認しておくことをお薦めします。流しのタクシーひろってぼったくられた という話も聞きますので。
■ 5区MAUBERT MUTUALITE(モーベルミュチュアリテ)の近く。
メトロ10番線のMAUBERT MUTUALITE駅で下車し、Montagne Sainte Genevieve という通りを登っていくとその中腹に店がありました。カルティエ・ラタン近くのこの通 りには、バーやカフェなどが軒を連ねています。夜遅くまで通りは学生たちで込み合って いました。

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