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旅で出会った忘れられない人たち
Ayato
4年間のOL時代、仕事と人間関係のストレスで弱っていた私は、 このままここで年老いていくのはやだ!まだ若いんだし今しかできないことをしてや る!と、退職。
高校時代から地理が大好きで、大学もワンダーフォーゲル部に所属。 国内を中心に山に登り、旅しまくり、と放浪癖のあった私でしたが、 仕事していたら行くことがまずできないであろう南米とヨーロッパ周遊にターゲットを絞り、 退職の1年前から、ああでもないこうでもないと計画を練り、 記念すべき2001年、実行に移したのでした。
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Vol.2 Camilla(ガラパゴス クルージング) 2002.3.15 update 
 彼女に初めて出会ったのは、ガラパゴス諸島玄関口、バルトラ島空港のロビーだった。私達はガラパゴスクルージングツアーに参加するため、ツアーガイドの元に集合していた。ガイドの自己紹介の後、私達参加者は挨拶し話し始めた。彼女もにこやかに私に挨拶してくれた。私達は握手した。彼女に好感を持った私は、嬉しくなって英語で話し掛けた。けれど、彼女はたどたどしい英語で、ごめんなさい、英語はよく分からないの、と申し訳なさそうに言った。  しかし、時間が経つにつれ、私達はどんどん仲良くなっていった。私の下手なスペイン語と彼女の下手な英語、加えて少し英語が話せた彼女の夫の通訳のお陰で、私達はいろんな話をすることが出来た。彼女の名はカミ―ラと言い、イタリアからハネムーンで来ているということだった。私と同じ歳で、とても楽しい可愛い女の子だった。
 彼女は、彼女の名前(Camilla)と、夫の名前(Enrrico)を呼ぶ、私の発音が気に入らず、何度も何度も訂正した。
「かみーぃら、ら、ら!」
「かみーぃら、ら、ら!」

「ノーノー!かみーぃら、ら、ら!」 「???」

 日本人は概ねLとRの発音が下手である。私は上の歯の裏側に舌を当ててきちんとLを発音しているつもりなのに、彼女はNo、No、と何度も私に練習させるのである。Enrricoのrrも、きちんと巻き舌で発音しているのに、彼女には違って聞こえるらしい。あまりに何度も繰り返させるので、しまいには大笑いになってしまった。

 また食事のときはいつも、彼女は隣りに私を呼んだ。他の参加者と一緒に、英語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語とそれぞれの母国語で、楽しくおしゃべりしながらの食事だった。そうやって、食事をしながらいろんな国の人達と話し、彼らのちょっとした振る舞いからその異文化を垣間見る事は、本当に目から鱗が落ちる思いになる。自分の視野が広がって、目の前がどんどん明るくなっていくのがはっきりわかるのだ。特にカミーラのお陰でそう感じる事が出来た。なぜなら彼女はいつも、これはスペイン語でこう言うんだよ、イタリアではこうするんだよ、日本ではどうなの?と、英語が未熟で思うように会話に参加できない私を、皆の中へ引き入れてくれたから。皆も親切で、私はその中にいても言葉が通じないのに居心地が良く、まるで違和感を感じなかった。

 最後の晩夕食後、私たちは皆、いつまでもおしゃべりしていた。E-mailアドレスを交換し、帰ったら何をするの、どんな生活をしてるのかしらなんて話をしていた。私はエンリコに頼み、カミーラに、あなたのお陰でスペイン語も英語もうまく話せない自分だけど、皆と仲良くなれたわ、ありがとう、という気持ちを伝えてもらった。彼女は笑って皆があなたを好きなのよ、と言ってくれた。  翌朝私はキトへ戻るため、初めて彼女に会った空港のある島へ上陸した。彼女を含む他の参加者は、もう3日間クルージングを続ける予定になっていた。皆、船の上から賑やかに見送ってくれた。私は何度も振りかえり振りかえり、手を振りながらバスに乗りこんだ。バスから船は見えなかったが、ジャングルの時とはまた違った感動と興奮を胸の中に抱きしめたまま、彼女に出会えたことに心から感謝しながら空港へと揺られて行った。


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